日の名残り カズオ・イシグロ 読んでみた
こんばんは。
カズオ・イシグロに関してはノーベル賞をとった人?という知識しかありませんでした。この作品はブッカー賞とやらを受賞した(たぶん有名な賞)らしいので読んでみました。
一番印象的だったのはとってもゆったりと時間が流れているような流れの展開だったことです。イギリスが舞台ということもあり美しい景色の描写も素晴らしかったです。
ダーリントン卿という素晴らしい(主人公目線)イギリスの実業家に仕える執事視点から物語は進んでいきます。
基本視点は主人公の回顧という形ですが、時間軸に取り残されることはなく、読みやすい印象でした。言葉遣いは執事という職業らしく?しつこすぎるくらい丁寧で勉強になりました。訳者は土屋政雄さんで、初めて読みましたが、知らない単語も出てきて、これはぜひ原文で読みたいと思わせるような訳でした。
印象的だった文章は
こちらが示したちょっとした親切を感謝され、向こうからも、お返しにちょっとした親切を示してもらいました。明日からの旅がなんだかバラ色に見えてくるほど、私の気分は高揚していた
という部分です。確かにっ!と思いました。普段の生活でも自分では無意識に親切にしても相手に無下な対応をされると少しいやな気持になります。やっぱり親切のやり取りが大事なんですよね。親切にしてもらったら小さくてもいいから、相手にも返してあげる。これから意識していこうと思います。
もっと英文学を読んでみたくなりました。
F0.3
I0.7
N0.5
M0.6
計2.1